札幌と小樽に店を構える「新倉屋」の違いは単なる本支店の関係ではなく、実は歴史も経営も全く異なる別会社である点にあります。どちらも名物の「花園だんご」を掲げているだけに、具体的な中身がどう違うのか気になってしまいますよね。
長年愛されてきた老舗同士だからこそ、それぞれの暖簾に込められた独自のこだわりや魅力が隠されているものです。
この記事では、おだんごの味わいや店舗ごとの限定メニュー、さらには聖地としての楽しみ方まで徹底的に比較しました。読み終える頃には、その日の気分にぴったりな一軒を迷わず選べるようになっているでしょう。

- 札幌と小樽は別会社であり歴史的背景が異なる
- 名物「花園だんご」の食感や味わい、製法が違う
- 限定メニューや賞味期限、買いやすさで使い分ける
新倉屋の札幌と小樽における歴史と関係性の違い

まずは、札幌と小樽の「新倉屋」がどのような歴史を歩んできたのか、その関係性から見ていきましょう。
暖簾分けによる別会社
意外と知られていないのですが、札幌と小樽にある「新倉屋」は、現在は完全に別の会社として運営されています。もともとは一つのお店でしたが、歴史の中で組織が分かれ、それぞれが独立した経営体系を築いてきました。
【小樽商工会議所】の「永年継続企業表彰(百年企業)」によると、小樽新倉屋は明治28年に創業した歴史ある老舗企業として記録されています。一方の札幌新倉屋も、小樽のルーツを大切にしながら、札幌の地で独自の発展を遂げてきました。
【用語解説】暖簾分けとは、長年修行した弟子や親族に対し、屋号(お店の名前)の使用を許可して独立させる商習慣のことです。
商標権についても、それぞれの会社が独立して管理・保有しているのが現状です。そのため、お店のロゴマークや包装紙のデザインをよく見ると、細かい違いに気づくかもしれません。
現在は完全に別資本の独立した別会社として運営されており、ライバルというよりも、それぞれが独自の伝統を守り続けている関係と言えますね。

名前は同じだけど、実は別々のお店として歩んでいるんだよ。
本家小樽と独立の札幌
歴史の深さを語る上で欠かせないのが、小樽が「本家」であるという点です。小樽新倉屋は明治時代に創業し、港町・小樽の発展とともに歩んできた、まさに北海道を代表する菓子店の一つと言えるでしょう。
一方で、札幌新倉屋が設立されたのは昭和30年代のことです。札幌市が発行する『新札幌市史』の調査では、小樽から分かれる形で札幌に製造・販売拠点が築かれた経緯が記されています。
札幌の街が大きく発展する時期に合わせ、地域に根ざした菓子店として独立しました。
現在は経営陣も異なり、それぞれが別々の戦略で商品展開を行っています。小樽が本家であり札幌は独立した系統を持つという構図は、ファンの間では有名な話です。
どちらも「新倉屋」の誇りを持ち、独自の進化を続けているのが魅力ですね。



ルーツは同じ小樽にあるけれど、今はそれぞれの道を進んでいるんですね!
ターゲット層の違い
それぞれの店舗を訪れてみると、客層やお店の雰囲気が少し違うことに気づくかもしれません。小樽新倉屋は、観光客の方々が立ち寄りやすい立地や、イートインスペースを重視した店作りが目立ちます。
対して札幌新倉屋は、狸小路などの商店街に深く根ざし、地元の買い物客やビジネスマンの手土産需要に応えるスタイルが定着しています。北海道の調査でも、札幌新倉屋は主要商店街に密着した店舗展開を行っている実態が報告されているほどです。
- 小樽:観光の合間の休憩や、伝統を重んじる観光客層がメイン
- 札幌:ビジネスでの手土産や、日常のおやつとして親しむ地元客層がメイン
このように、お店がある場所の特性に合わせて、サービスの形が最適化されています。そのため、どちらが良いかというよりも、利用するシーンによって使い分けるのが正解です。
小樽は観光需要に強く札幌はビジネス手土産に重宝される傾向がある、と覚えておくと便利ですよ。



観光なら小樽、ちょっとしたお礼なら札幌、と使い分けるのがツウだね。
看板商品「花園だんご」の食感や味わいの違い


それでは、多くの方が最も気になっているであろう「花園だんご」の味や食感の違いを深掘りしていきましょう。
小樽の硬めな食感
小樽新倉屋の花園だんごは、昔ながらの製法を守り抜いた「しっかりとした弾力」が最大の特徴です。保存料などを極力使わない伝統的な作り方をしているため、時間が経つと自然に硬くなる性質を持っています。
この「ねりっ」とした力強い食感こそが、古くからのファンを虜にしている理由と言えるでしょう。噛めば噛むほど餅の旨みと餡の甘さが溶け合い、どこか懐かしい味わいが口いっぱいに広がります。
小樽のおだんごは、買ったその日のうちに食べるのが一番の贅沢です。もし少し硬くなってしまったら、ほんの数秒だけ電子レンジで温めると、つきたての柔らかさが少し戻っておいしくいただけますよ。
伝統的な食文化としての重みを感じたいなら、小樽のものがぴったりです。本格的な「餅」としての歯ごたえを楽しみたい通な方には、この硬さがたまりません。
小樽は「ねりっ」と弾力のある硬めの伝統食感が最大の魅力と言えるでしょう。



「これぞおだんご!」という食べ応えを求めるなら小樽ですね。
札幌の柔らかな食感
一方、札幌新倉屋の花園だんごは、老若男女に愛される「もっちりとした柔らかさ」を追求しています。小樽のものと比較すると一口目の印象が優しく、喉越しが良いのが特徴です。
現代の好みに合わせたこの絶妙な柔らかさは、手土産として渡した際にも喜ばれやすいポイントとなっています。小さなお子様からお年寄りまで、安心して食べられる食感バランスは、さすが地元密着型と言えますね。
札幌市民にとっての「いつもの味」は、この安心感のある柔らかさにあります。日常使いや、親戚へのちょっとした贈り物として選ぶなら、札幌の方が喜ばれる場面も多いはずです。
札幌は「もちっ」と柔らかな食感で親しみやすいのが大きな特徴ですね。



札幌の柔らかさは、つい何本でもパクパク食べちゃいそうになるよ。
タレと餡の分量
食感だけでなく、上に乗っているタレや餡の絶妙なバランスにも各社それぞれのこだわりがあります。小樽は比較的、お餅の存在感に負けないような、どっしりとした餡のボリュームが特徴的です。
札幌はタレや餡の甘さを程よく抑え、お餅の柔らかさと調和するように仕上げられています。一口食べたときの「一体感」を重視しているのが札幌流で、後味がすっきりとしているのが印象的です。
甘さの感じ方も人それぞれですが、小樽は「伝統的な濃厚さ」、札幌は「毎日食べたい軽やかさ」という違いがあります。どちらも醤油、黒あん、白あん、胡麻、抹茶といった定番フレーバーが揃っていますが、食べ比べると違いがはっきり分かりますよ。
見た目こそ似ていますが、舌の上で感じるバランスは別物と言っても過言ではありません。お餅との比率を意識しながら味わってみると、各社の工夫が見えてきて面白いですよ。
タレの甘さや餡の量も各社独自のこだわりがあるので、ぜひ好みのタイプを探してみてください。



餡の量まで違うとは!これはもう、両方食べてみるしかないですね。
山型一刀流の継承
花園だんごを象徴する、あの美しい「山型」の餡の乗せ方は、伝統技術「山型一刀流」と呼ばれています。この技術をより色濃く、伝統的な儀式に近い形で守り続けているのが小樽新倉屋です。
職人が一刀でシュッと餡を切るように乗せる姿は、まさに芸術品のような美しさがあります。札幌でもその技法は受け継がれていますが、小樽ではその技術自体をブランドの核として非常に大切にしています。
この山型の餡は非常に繊細です。持ち運ぶ際に箱を傾けすぎると、せっかくの美しい形が崩れてしまうことがあります。せっかくの伝統技術を堪能するためにも、水平を保って丁寧に持ち帰りましょう。
見た目の美しさは、お土産としての価値をさらに高めてくれます。特に法事や大切な席での贈り物には、この格式高い技術が光る逸品が重宝されることでしょう。
伝統の技である山型一刀流を色濃く残すのは小樽であり、その職人技には目を見張るものがあります。



あのシュッとした山の形、職人さんの腕の見せ所なんだよね。
聖地巡礼や限定メニューなど店舗ごとの違い


ここでは、特定のファンにはたまらない聖地情報や、その場所でしか味わえないメニューについて紹介します。
ゴールデンカムイの聖地
人気漫画『ゴールデンカムイ』のファンにとって、新倉屋は外せない聖地となっています。作品の中で土方歳三が食べていたとされる「串だんご」のモデルは、小樽の花園だんごだと言われています。
そのため、全国から訪れるファンが目指すのは、主に小樽にある店舗です。実際に作品の舞台となった場所を歩きながら食べるおだんごは、ファンにとって格別の味わいになるに違いありません。
聖地巡礼の楽しみ方
小樽の花園エリアには、今も当時の面影を残す風景が点在しています。作中のシーンを思い浮かべながら、当時のレシピを守り続けている伝統のおだんごを口にする体験は、ファンならずとも胸が熱くなるはずです。
札幌でも同じ「花園だんご」の名前で販売されていますが、歴史的背景や「聖地」としての雰囲気を感じたいのであれば、断然小樽をおすすめします。物語の余韻に浸りながら味わう体験は、旅の素晴らしい思い出になるでしょう。
作品に登場する聖地巡礼なら小樽の新倉屋へ行くのが、ファン同士の共通認識となっています。



漫画と同じおだんごが食べられるなんて、ファンには夢のような体験ですね!
各社の限定メニュー
それぞれの店舗では、定番以外にも期間限定のフレーバーや独自の商品が展開されています。小樽新倉屋では、毎月21日を「だんごの日」と定め、その日だけの特別なだんごを販売しているのが恒例です。
例えば、春にはさくら団子、特定の月には白味噌餡だんごなど、季節感あふれる限定メニューが登場します。これらは通常の店舗だけでなく、札幌圏の商業施設などで行われる催事でも人気を集めています。
札幌新倉屋も、地元の企業とコラボレーションしたお菓子や、狸小路の本店でしか手に入らない限定品を企画することがあります。どちらの会社も新しい試みを続けているので、いつ訪れても新鮮な驚きがありますね。
毎月21日のだんごの日など独自の限定商品も見逃せないポイントの一つですよ。



限定フレーバーは、常連さんでも行列を作るくらいの人気なんだ。
喫茶スペースの有無
おだんごをその場でゆっくり楽しみたいなら、喫茶スペース(イートイン)の有無も重要なチェックポイントです。小樽新倉屋の本店には広々とした喫茶コーナーがあり、お茶と一緒に出来立てのおだんごを味わえます。
札幌新倉屋の狸小路本店にも喫茶コーナーが併設されており、古き良き喫茶店の雰囲気を楽しみながら和菓子を堪能できます。賑やかな街歩きの途中で、ほっと一息つける貴重な場所として愛されています。
- 小樽本店:広めのスペースがあり、観光客もゆったり休憩できる
- 札幌狸小路本店:ノスタルジックな雰囲気で、地元の人に愛される憩いの場
- どちらも「お茶セット」など、お得なイートインメニューが充実
店舗によってはテイクアウト専門の場合もあるため、事前に喫茶の有無を確認しておくとスムーズです。お土産を買うついでに、職人の技が光る逸品をその場でいただく時間は、和菓子好きには至福のひとときと言えるでしょう。
イートインでお茶と一緒に楽しむなら喫茶併設店を狙って訪れるのがおすすめです。



歩き疲れた時に、おいしいお茶とおだんごで一服できるのは嬉しいですね。
買いやすさや賞味期限など利便性の違い


最後にお土産や日常使いの際に役立つ、価格や日持ちなどの具体的な情報を比較してみましょう。
1本当たりの価格
お財布に優しいお値段で楽しめるのが新倉屋の魅力ですが、1本当たりの価格設定には若干の違いがあります。基本的にはどちらも100円台から購入可能ですが、セット売りの種類などに特徴が見られます。
小樽では観光客向けに、複数フレーバーを詰め合わせたセットが充実している傾向にあります。札幌では1本から気軽に買えるスタイルが定着しており、小銭でサッと購入できるのが地元のファンに喜ばれています。
| 項目 | 小樽新倉屋(目安) | 札幌新倉屋(目安) |
|---|---|---|
| 定番だんご(1本) | 約140円〜 | 約130円〜 |
| 主力セット | 5本パック・詰合せ | バラ売り・少数パック |
| 主な販売場所 | 小樽市内・札幌圏催事 | 札幌中心部・公式通販 |
価格は物価状況により多少前後することがありますが、どちらも非常にリーズナブルであることに変わりはありません。観光地価格というわけではなく、どちらも良心的な設定なのが嬉しいですね。
単品購入のしやすさや価格設定も微妙に異なるので、自分の買い方に合う方を選んでみてください。



どっちもリーズナブルだから、つい買いすぎちゃっても安心だね。
賞味期限の差異
花園だんごは鮮度が命のお菓子です。各社ともに、基本的には「当日中」に食べることを強く推奨しています。
特に小樽のものは無添加に近いため、翌日になるとお餅がかなり硬くなってしまうことがあります。
札幌のものも当日中がベストですが、柔らかさを追求した製法のため、数時間置いても比較的ソフトな状態を保ちやすいです。お土産として持ち歩く時間が長くなる場合は、札幌の方が扱いやすいと感じるかもしれません。
どうしても翌日以降になる場合は、蒸し器で蒸し直したり、トースターで軽く焼いたりして工夫するのがおすすめです。本来のおいしさを味わうなら、購入後すぐに頬張るのが一番の正解ですよ。
鮮度が命のだんごは当日中が一番おいしく味わえるという鉄則を忘れないようにしましょう。



お土産にするなら、渡すタイミングをしっかり計算しておく必要がありますね。
公式通販の対応状況
「遠方でなかなかお店に行けないけれど、あの味を楽しみたい!」という方には、通販の利用が便利です。札幌新倉屋は、BASEなどのプラットフォームを活用したオンラインショップを運営しており、地方発送にも対応しています。
小樽新倉屋も、公式サイトを通じて注文が可能ですが、生菓子であるだんごの発送には制限がある場合が多いです。その代わり、日持ちのする「くるみ餅」や「三色だんご(真空パック)」などの商品を豊富に揃えています。
- 札幌新倉屋の通販
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BASE店を中心に、おだんご以外の詰め合わせギフトなどが充実しています。
- 小樽新倉屋の通販
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小樽ならではの和菓子セットや、季節限定の焼き菓子などが人気です。
発送できる商品のラインナップは、各社の判断で定期的に更新されています。贈り物として利用したい場合は、各社のサイトを確認して、最新の発送可能商品を確認するのが一番確実です。
遠方から取り寄せるなら各社の通販サイトをチェックして、賢く使い分けましょう。



通販なら、自宅にいながら北海道の老舗の味が楽しめるよ。
駐車場の利便性
車で訪れる際に気になるのが駐車場の有無ですよね。小樽新倉屋の本店は、敷地内に専用の無料駐車場を完備しているため、ドライブの途中に立ち寄る際も非常に便利です。
一方、札幌新倉屋の狸小路本店はアーケード街の中にあるため、専用の駐車場はありません。近隣の有料コインパーキングを利用するか、地下鉄などの公共交通機関を使ってアクセスするのが一般的です。
札幌で車を使って買い物をするなら、大型商業施設に入っている店舗(丸井今井店など)を利用すると、施設の提携駐車場が使えるので便利です。路面店にこだわるなら小樽、利便性を取るなら札幌の百貨店、という使い分けもアリですね。
アクセスのしやすさは、特に大量にお土産を買う場合には重要な要素になります。自分がどのような移動手段で動くかに合わせて、行くべき店舗を決めるのがスマートな選択です。
車で訪れるなら無料駐車場完備の小樽本店が便利でスムーズですよ。



駐車場があると、旅行のついでに立ち寄りやすくて助かります!
新倉屋札幌小樽違いに関するQ&A
まとめ:新倉屋の札幌と小樽の違いを知って使い分けよう
結論は、札幌と小樽の新倉屋は暖簾分けされた別の会社です。名前は同じでも、現在はそれぞれが独立した経営を続けています。
歴史や系統の違いを知れば、お団子選びの納得感もぐっと変わりますよ。見るべきポイントはここです。
- 札幌と小樽は暖簾分けによる完全に独立した別会社
- 明治時代に創業し、歴史の深さと伝統を守る「小樽」が本家
- 昭和に独立し、札幌の地で独自のブランドを築いた「札幌」
- 看板商品「花園だんご」もそれぞれが磨いた独自の味とこだわり
歴史の重みを感じたいなら小樽、利便性や札幌観光のついでに選ぶなら札幌。迷ったら、まずは一番近い店舗へ足を運んで、自慢の花園だんごをぜひ一度試してみてください!








